11月16日

こんな夢を見た。

アパレルの若い男性の店員と会話をしている。僕の服装はダサくないですかと聞いたら、店員はいきなり背後から脇の下に手を回してシャツの胸ボタンを弄り始めた。「心配しないでください、貴方はだんだんと時代に追いついてお洒落になっています」とお世辞を言いながら、服の下にまで指を伸ばしてくる。
店員の手はなぜか墨を塗りたくったかのように真っ黒で、爪にも黒いマニキュアをつけている。革か何かを被っているわけでもなく、皮膚に直接塗料が付着しておる。少しも汚い印象はない。鉛筆の芯のように鈍い光沢を持っている。
私はその手が綺麗だと思ったので、服の代わりに店員が使っている墨を買った。商品名は「平成ブラック」という。何が平成なのか分からないが、小学生の頃、筆圧の濃い自分はいつも利き手の紙につくあたりが鉛筆の粉で真っ黒だったことを思い出した。

7時頃に二度寝したらまた夢を見て、ドイツの環境思想史の講義を受けている。ヨーロッパには森を個人で所有して小屋を建てたり狩りをしたりするのを楽しむ人が多いという。
私は先生と一緒に3000キロを旅して東欧の田舎にあるそのような「森」を尋ねる。ここら辺だと見渡したところにあったのが、木が2〜3本生えてる1平米にも満たない森の中の一角だった。これはもはや森とはいえない、個人所有の樹である。それで先生は次回は「立木トラスト」について話しますと予告して講義を終わらせた。